すべての判断を支える
拠り所は
「人としての正しさ」
成長は
「関心と気づきの積み重ね」

アライアンスを強化、
生産性の向上を加速させる

私たち東海東京フィナンシャルホールディングスは、現在、2022年4月に策定した経営計画「“Beyond Our Limits”~異次元への挑戦」に基づいてさまざまな取り組みを進めています。2027年3月末までの5年間で「『誇り』と『憧れ』を感じる企業グループを目指す」と掲げられた同計画の達成のためには、当社の強みの一つであるアライアンスの拡大が大きなカギを握っています。
私たちはこれまでに、日本各地の有力な地方銀行と提携を行ってきました。提携を検討する際、当社と企業カルチャーが合う企業を選定することに加えて、提携先企業のお客さまに、私たち自身の商品やサービスをご提供する機会を増やしていくことが重要になってきます。これを深化させることで、提携先は自身のお客さまに証券機能を提供し、お客さまの資産形成のお手伝いができることになり、当社も単独では獲得に時間のかかる顧客基盤を一気に拡大できるという、提携先と当社の双方にメリットをもたらす強固なWin-Winの関係構築につながっていきます。我々は、さまざまな業界のパートナーを「Powerful Partners」と呼んでいますが、それらの企業や団体と提携することによって辿り着くことが出来る、限界を超えた先の世界への到達が可能となった時に、漸く我々の目指す「“Beyond Our Limits”~異次元への挑戦」が完遂できるのだと思います。

そして、経営計画が掲げる目標の達成に向け、もう一つ大きなカギとなるのが生産性の向上です。営業員の数を、短期間に大きく増やすことは現実的ではない中、一気に拡大した顧客基盤に対して、個々のお客さまのニーズに沿った最適なサービス・商品をきめ細かく提供できるよう営業生産性を向上させ、決済などの内部管理業務においても業務効率化を図れるよう、AIをはじめとしたデジタル技術を積極的に取り入れていきます。
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些細なことへの関心を持ち続け、
気づきを積み重ねることで成長

高校時代までさかのぼって自分自身を振り返ると、好き嫌いがはっきりしていて、それが行動に表れていたように思います。「数学や理科は論理的に考えると明確な答えが出るから好き。でも暗記が必要な社会や国語は苦手」という気持ちが勉強の力の入れ方に偏りを生み、将来何をやりたいかという目的のないまま理系を選択しました。確かに「好き」は成長のきっかけを見つける事には繋がりますが、大学生活や新入社員時代を通じて、徐々に「好きなことばかりに力を入れているだけでは成長できないのでは?」と思うようになりました。興味の範囲だけでの学習では、必然的に身につく知識は限られてしまうと感じたのです。
このような意識の変化を決定づけたのは、社会人3~4年目に経験したロンドン研修でした。担当したのは、デリバティブ(金融派生商品)業務。当時の日本ではまだその仕組みが十分に理解されておらず、金融の最先端の地であるロンドンでデリバティブを実践的に学び、理解することが研修生である私に与えられた課題でした。
勉強のために送り込まれたチームには、現地で新たに採用されたデリバティブの専門家ばかりが在籍し、一方で私は未経験なうえ、英語もあまり得意ではありませんでした。当然彼らが日々チームで議論し、考える戦略やトレーディングは殆ど理解できず、「このままではまずい」と思った私は、彼らの座席の後ろに一日中立って、チームメンバーの行動の一つ一つを決して見逃さぬよう、システムで行う分析や実際に行った取引、デリバティブの価格決定の仕組みなど、彼らの仕事ぶりを目を皿にようにして眺め、ノートに記録するようにしました。どのような情報源をチェックし、どのような判断をしているかを観察したのです。そのうえで、日中の業務が終わった後に、彼らの執った行動を情報端末や分析ツールを使って再現してみました。すると、「なぜこの情報を見たのだろう?」「なぜこの判断ができたのだろう?」と、次々に疑問が湧いてきました。疑問が湧けば自分で調べて解決しようという気持ちになります。未経験で何も分からずデリバティブを学ぶことになった私ですが、自ら考えて行動するようになり、その結果として確かな成長を実感できたのです。この経験が、現在も私のベースになっています。
私は少々見栄っ張りのところがあって、いつも期待を上回りたいと考えていました。“周囲の期待を上回ること”、それを可能とするために自分が心掛けているのは、「一度立ち止まって様々な角度から興味深く事象を眺め、最適解を考えること」です。見過ごしてしまいそうな些細な事への関心を持ち続け、気付きを積み重ねることこそが、最終的には、“期待を上回る成果”に繋がり、成長の可能性を開いていくと私は考えています。

誠実さという人間性と高度な専門性を兼ね備えた
人材の育成に取り組む

当社の大きな魅力は、性別や年齢に関係なく誰もが活躍できる環境が整っていることです。グループの中核企業でもある東海東京証券初の女性社長である北川社長は、中部経済連合会でも初の女性理事に就任し、社外活動においても大きな存在感を示しています。若手も早い段階から重要な役割を任され、最前線で力を発揮しています。私は、社長就任前にデジタル推進部の事業を所管していましたが、この部署に所属する若手社員は、「自分たちで新しいことを始めよう」という意欲に溢れ、現状に満足せず、常に成長を求める強い意志を持って、日々研鑽に励んでいました。このような意欲の高い若い世代の仲間が、当社にはたくさん在籍していることを、非常に頼もしく感じています。
私のように理系から金融業界に進む人は、かつてはごく少数でした。しかし今は違います。数学的知識を活用したデリバティブトレーディングやリスク管理、またデジタル技術を用いた生産性の向上など、金融業において理系の学びが役立つ場面は拡大を続けており、数多くの理系人材が金融業界で活躍しています。「営業職は文系」、「技術職は理系」といった固定観念にとらわれることなく、文系・理系問わず、さまざまな知識を持った学生の皆さんにぜひ、当社の門をたたいていただきたいです。
デジタル技術の活用が進んでいくなかでも、幅広く証券業という仕事を捉えた場合、根本が対面サービスであることは変わりません。営業員がお客さまと顔を合わせて商品やサービスの提案をする以上、提案する側の人間力が問われます。人間力とは、金融知識をはじめとした高度な専門性と、誠実さという人間性という2つの要素から形成されます。私たちが大切にしている人間性は、人として正しい行動ができるという事です。仕事をしていると、判断に迷う場面にも遭遇するでしょう。そんなとき、お客さまの立場になって誠実に物事を考えられる点を大切にしています。そして同じく大切しているのが専門性です。こちらは、先に述べさせていただいた「些細な事への関心を持ち続け、気付きを積み重ねること」によって身につくものだと思っています。
私たちはこれからも、高度な専門性と誠実さという人間性を兼ね備えた人材の育成に取り組んでいきます。当社での仕事を通して人として成長しながら、ともに「異次元への挑戦」を力強く前へ進めていきましょう。

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